ヤズィディス派

小アジアの東部および、南部、クルディスタンアルメニアなどの地方に散在しているヤズィディス族の宗教は、やはりイスマイリ派の異端で、特に悪魔礼拝派と呼ばれている。
"が、この一派は別に悪魔を礼拝している訳でもなければ、悪の宗教を説いているわけでもない。
この派の聖典は2つあって、『啓示の書』および、『黒の書』と呼ばれているが、そこでは主として堕天使サタンについて述べられているのである。
すなわち、サタンは天界から堕ちた後、神の許しを得、神から世界の運行を管理する役目と、人々の魂を解脱に導く役目とを任された。

だから、堕天使を崇拝するといっても、いわゆる悪魔崇拝とは全く違った内容の信仰なのである。

澁澤龍彦

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